両立支援の取組事例
福利厚生の一環でGLTD(団体長期障害所得補償保険)に加入
両立支援にも活用可能
清原株式会社
- 会社名
- 清原株式会社
- 所在地
- 大阪府大阪市中央区
- 事業内容
- 卸売業
- 設立
- 昭和23年8月26日
- 従業員数
- 650名
(2020年12月1日現在) - 平均年齢
- 40代前半/男女比 男性2:女性3
- 産業保健スタッフ
- 5名
服飾資材の専門商社として1934年から欧米、アジア市場に幅広い商品展開をしている清原株式会社。健康経営優良法人2020にも認定されています。
福利厚生としてGLTD(※)に加入し、従業員の突然の病気やケガの補償や両立支援に役立てるとともに、人材確保にも活用しています。
※GLTD(団体長期障害所得補償保険)とは、従業員が病気やケガなどで長期間働けなくなったときに収入減を一定額補償(最長で定年まで)する民間の団体保険のこと。
弊社は卸売業ですが、ビジネスを継続していくために健康経営に加え、2年ほど前からSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)にも積極的に取り組むことがCSR(Corporate Social Responsibility)・CSV(Creating Shared Value)の観点からもアピールポイントになるとともに、社員にとっても有益になると考えました。
会社としても、もともと従業員を大切にするというポリシーを持っており福利厚生にも力を入れていました。
健康優良法人2020にも認定され、さらに従業員に対してできる福利厚生はないかと考えていた時に保険会社からGLTDの話を伺い、よい制度であると考え導入に至りました。
GLTD導入は人材の定着に加え、採用におけるPR効果があること、付帯サービスとして社外相談窓口利用や職場復帰支援サービス、そしてストレスチェックも無料で利用できます。
現在有料で契約している制度からGLTDに切り替えることでコスト削減もできることがわかりました。
制度設計においては、GLTD専門の代理店から保険料は会社負担で従業員全員を対象とする補償をベースに、それよりも充実した補償を受けたい従業員は任意で選択加入できる2階建ての提案を受けました。
GLTD導入は、会社として予算の負担を抑えることができ、かつ任意加入制度の募集を通じて従業員や家族に対してGLTD導入のPRと自助努力の意識を高める効果が期待できます。
2020年6月からベースとなる会社負担部分のGLTDがスタート、2021年1月から個人の任意加入を開始し、3割ほどの社員が任意の追加を希望しています。
コスト的には、年間400万円(正社員374名分)ほどとなっています。
実はGLTDに加入して間もないので、まだ使用した場面はありません。
GLTD導入は、何よりも従業員に休職してもある程度の金銭的補償が得られるという安心感をもたらすことができたことが大きいと思います。
病気やケガになっても、経済面をそれほど心配することなくしっかりと治療に専念でき、安心して復職できる体制が用意できたと思っています。
今までの両立支援の事例としては、弊社ではメンタル不調で休職する者が年に1〜2名程度おります。
本人からの申出を受けてからの支援となりますが、まずは産業医や他の医療機関を紹介します。復職の際には主治医からの復職許可をもらい、本人と面談(産業医が同席する場合もある)します。
極力、元々配属されていた部署に戻したいと思いますが、状況によっては配置転換も考えます。特にメンタルヘルスの場合は、周囲の人との関わりに負担を感じさせないような復職を考えます。
勤務形態も個別の状況に合わせ、週3回などの慣らし出勤や時短勤務制度、在宅勤務など、柔軟な対応を行います。
そのほか、がんに罹患した方の場合は新型コロナウイルス感染症予防の観点から、在宅を中心にした復職を、脳梗塞の後遺症がある方には営業職から事務職へ配置転換した例があります。復職後の通院などは、時間単位の有給休暇を使用してもらっています。
GLTDに加入したことを、人材採用にも積極的にアピールしていきたいと思います。実際に説明会などでは、学生さんからGLTDへの質問も多くあり、手応えを感じています。
また、GLTDに加入したことで、eラーニングにより健康経営を学べたり、両立支援の相談に乗っていただけたりと付加価値が大きく、今後も利用していきたいと思います。