両立支援の取組事例
働き方改革の一環として「治療と仕事の両立支援」に取り組む
金沢機工株式会社
- 会社名
- 金沢機工株式会社
- 所在地
- 石川県金沢市無量寺町ハ38番地2
- 事業内容
- 機械器具卸
- 設立
- 1969年4月
- 従業員数
- 116名(2023年10月現在)
- 平均年齢
- 40歳 /男女比 男性6.5:女性3.5
- 産業保健スタッフ
- 1名
金沢機工株式会社は創業以来77年にわたり主に石川・富山で事業を展開してきました。食品や衣料・建設資材など様々な製造業の生産活動を支える機械メーカーに対し、機械を作るのに必要な工具や機器など、いわゆる「生産財」を販売しています。「お客様のモノづくりを支え社会に貢献したい」という想いが、そのまま社風となっています。モノづくりへの情熱を胸に、全員が互いにサポートし合いながらお客様のニーズにしっかりとお応えしていく、そんな熱いハートとチームワークが日々の仕事の隅々にまで活かされています。また経営理念にも「社員の幸福の向上」を掲げており、長く安心して働ける環境づくりを進めています。
10年以上前に、代表取締役の「社員の意識改革を行い、1人当たりの生産性向上を目指し、多様な働き方の要望に対応する」との方針のもと、働き方改革に着手しました。「治療と仕事の両立支援」に関しても働き方改革の重要な項目として取り組むようになりました。
社員が病気になるともちろん本人が一番大変ですが、企業の生産性も低下します。病気になった社員を極力支援して早く職場復帰してもらおうとする意識・行動は社員の共通認識となっています。
両立支援に関する基本的な方針を明文化したものはありませんが、社是で「企業は人なり」の理念を掲げ、事業方針説明会等の場では社是、就業規則を共有しています。
健康や病気などの相談については衛生管理者が窓口の中心となり、産業医とも相談しながら個別に対応しています。
就業規則では勤続年数に応じて最大2年間の休職制度を設けています。疾病が長期に渡る際には、本人とも相談しながら安心して病気治療を行える環境を整えています。
復職時は治療と並行しながら仕事に戻れるよう、時間単位の有給休暇取得も制度化されています。
社員がメンタルヘルス不調を訴え、出勤が難しい状態になった事例があります。本人と面談を行い、まずは治療のため休業を勧めました。休業中は毎月定期的に社外で面談し、状況の確認を行い復職に向けての方法を探りました。その後、休日を利用した会社内での面談、来客用応接室までの出社等、復職に向けて時間をかけて少しずつ改善していき、休職前の職場へ復帰することができました。
総務部員、産業医だけでなく、同僚の社員も休業中の定期的な連絡等、復職に向けての協力がありました。
定期的に実施している産業医面談を一過性で終わらせることなく、相談があった社員のその後の経過を必ず産業医または衛生管理者が確認し、必要な対応について話し合いを行っています。
難病やメンタルヘルス不調になった際に退職に至ることなく、治療後に復職し、現在も活躍している社員が複数います。新規採用し教育する時間とコストを考慮すると、復職し働いてもらうことが本人にとっても会社にとっても有益と感じています。
また、他の社員にとってもいざという時の安心感が醸成され、退職率が低位で推移していることに繋がっているのではないかと思います。
弊社は肉体的にも精神的にも健康で社会的に満たされた社員のウェルビーイングを目指しています。社員の幸福が企業の生産性を高め、新たなイノベーションを生むと考えており、その前提として社員の心身の健康を維持していくための取組を今後も継続していきたいと考えております。
取組事例一覧